思い出したように博物館に行ってみようと思った。
というのも、公営の文化施設はタダになることが多いのだ。
ケチなようだが、ロンドンで博物館に行きまくってどこも無料だったことを思えば無理もない。
(あちらは略奪物の展示だからそれも当然か…)
大阪市の 自然史博物館 は初めて行ったのだが、これはヒットだった。
長居公園というだだっ広い公園の中にあるのだが、一見入り口はぱっとしない。
しかし、入場ゲート前で浮遊するナガスクジラの全身骨格がお出迎え。

この展示は ロンドンの自然史博物館 と同じ手法だが、大阪の方がはるかに歴史が古い。
しかもこれは、大阪湾で浜に打ち上げられた自前のクジラだ。
ロンドンでは長らく恐竜ディプロドクスの全身骨格(ドッピー)が大広間(ダーウィンの像の前)に置かれていたが、シロナガスクジラに交換され、その顛末は BBC のドキュメンタリー番組になった。
私は幸運にもその両者を目にしている。
そこまで大変な作業(解体と全身骨化で数年)が大阪では何年も前に行われていたのだ。
さて肝心の館内だが、地球誕生以降の大阪の歴史と自然をコンパクトにまとめた博物館はかなり密度が濃い。
1万年前まで大阪にゾウやヒグマ、巨大なシカがいたとは別世界のようだ。
北大から贈られたデスモスチルスや今の阪大構内で発見されたマチカネワニ(発見したのは他大学の学生)などもある。
ジュラ紀や白亜紀を説明するために日本以外の恐竜化石も多数展示しているのはご愛嬌だ。
公共施設にありがちで、この博物館の建物は古いが、程よい手作り感もあり好感を持った。
ただ ウェブサイトは少し考えたほうが良さそうだ。
おそらくスマホ専用だろうが、PCでは数々の良い企画が見にくくてたまらない。
ちなみに私は大学ごとキャンパスメンバーだそうで、この博物館にいつ行ってもタダになることを知った。
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